当店の電気窯は、自動制御装置が本体から独立しています。
AC・J-5とAC-4RFに、写真のような小型な制御装置を使用しています。
プログラミング自体は同じものですが、設置方法と大きさが下記のとおり異なります。
■小型の制御装置(AC・J-5、AC-4RF用)
固定式ではないため、温度計センサーや配線の長さの余裕であれば、自由に置く場所を変えられます。
■縦長の制御装置(AC・J-5、AC-4RF以外の電気窯)
固定式で搬入時に壁面に取り付けます。
①焼成プログラムは、9ステップ、9プログラムになっています。
1プログラムの中に9ステップの温度設定が可能です。
②搬入時には、汎用の焼成プログラム(素焼き、本焼き、本焼きの還元など)を
9プログラム入力してあります。
③この制御装置のプログラムは、温度設定と時間設定が簡単に書き換えできます。
つまり、自分で焼成プログラムを調整することが可能です。
初期に設定された9パターン中、使わないプログラムは
書き換えすることをお勧めします。
これにより「もう少し焼成温度を上げたい」「焼成時間を延ばしてじっくり焼成したい」など
粘土や釉薬の変化を探求できるのではないでしょうか。
また、1度書き換えた温度や時間の設定は残ったままになります。
再度汎用の温度設定に戻したい時には、もう一度書き換えを行ってください。
④ファジー制御機能プログラム表示温度に
電気窯の実際の温度が後追いする形で温度が上がっていきます。
あらかじめ入力されたプログラムのステップに基づき焼成を進めていきます。
また、プログラムは1ステップずつ進んでいくため
1ステップの温度が目的温度に達してから次のステップに移ります。
万一、目的温度に達しない場合はコンピューターがステップを補正し
グラフ通りの温度焼成を目指します。
この時は全体の焼成時間は当初のグラフより延びます。
⑤停電対策機能焼成中に停電になってしまうケースがあります。
停電になるとフログラムは一旦停止しますが
電気が復旧すると自動的に焼成を再開します。
しかし、長時間の停電により
プログラム表示温度と電気窯の実際の温度差が300℃以上になってしまうと
温度差による強制終了機能が働きます。
※詳細は⑥で。
⑥温度差による強制終了機能焼成プログラムを進行中、なんらかの原因で
プログラムの表示温度と電気窯の実際の温度の差が300℃以上になった場合
制御装置が異常と判断し、焼成プログラムを強制的に終了させます。
原因の一つとして、温度センサーである熱伝対の挿し忘れにより起こるケースがあります。
焼成開始時には、温度計(熱伝対)が必ず挿入されていることをご確認ください。
⑦総時間タイマー機能(壁面取り付けの縦型制御装置のみ)焼成時間の総時間が
最大30時間まで設定可能です。
これは、なんらかの原因で焼成過程が完了しても
焼成が終わらない場合、基本的には30時間を越えると自動的に焼成を終了させるようにタイマーを設定してください。