電気窯の種類と違い

松栄堂で取り扱っている電気窯は主に

スタンダードタイプの「AC・Jシリーズ」

ハイスペックタイプの「AC・Dシリーズ」の2種類に分けられます。
ここではその違いについて説明します。 

共通点

AC・Jシリーズ、AC・Dシリーズとも以下の考え方が同じです。

 

松栄堂の電気窯は、コイル状ヒーターを溝にいれることによって

ヒーターからの熱が窯に向けられます。
さらに、熱が表面のレンガに伝わり、 表面のレンガから輻射熱として窯内に向けられ、
じっくり芯まで焼き上げられる構造になっています。

 

AC・Jシリーズはスタンダードタイプであっても

耐火断熱熱レンガ作りでとてもスペックが高いのです。
それをさらに向上させたのが、ハイスペックタイプのAC・Dシリーズです。

 

違い

①セパレーターの有無

 

ヒーターがのっているレンガ溝に
ムライト質セパレーターがあるのが、AC・Dシリーズ。
ムライト質セパレーターがないのが、AC・Jシリーズです。

 

では、下の写真で違いを見てみましょう。
両方の写真の黒いコイル状のがヒーターです。

ヒーターはAC・JシリーズもAC・DシリーズもカンタルAPMを標準使用。

 

②壁の厚み

 

壁の厚みにより、保温性が向上されます。

AC・Jシリーズの壁の厚みは、
155mm(特殊耐火断熱レンガ 115mm+保温用ボード40mm)
AC・Dシリーズの壁の厚みは、
180mm(特殊耐火断熱レンガとムライト質セパレーター 115mm+ 保温用ボード65mm)
と厚さが違います。

基本的には、どちらも壁は厚いため保温性が高く、 焼成後もゆっくり温度を下げていく仕組みです。 ゆっくり、温度を下げていくことにより、 粘土や釉薬の本来の焼き上がりなるのです。

 

セパレーターの効果について

AC・Dシリーズに使われているムライト質のセパレーターは、

熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が高い材質です。

それにより、熱がセパレーターや特殊耐火断熱レンガの表面に熱が伝わり

そこから輻射熱として窯内に向けられます。

セパレーターの効果で輻射熱がさらに増すことにより

薪窯に近い窯にしようと考えた構造なのです。

さらにヒーターの下に熱伝導性の高いセパレーターを敷くことで

ヒーターの熱を速やかに伝えて、ヒーターに負担を減らす役目もしています。